フジテレビの月9ドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?』、
ダメだ、ツッコミどころ満載すぎる!!
もうストーリーよりもツッコミどころが多すぎるから言わせてもらーう!
以下、ネタバレご注意を!!
あらすじ
佐藤智子(篠原涼子)と公平(田中圭)夫婦は、息子の駿平(鳥越壮真)と3人で手狭な団地住まいとはいえ、温かくごく平凡で幸せな家庭を営んでいた。しかし、智子はもっと幸せになりたいと思っている。駿平に本物のステーキを食べさせてあげたい。駿平の保育園送迎に電動自転車を…という、ささやかなぜいたく。だが、佐藤夫婦はどうにも仕事が長続きしない。理不尽な業務などについ逆らってしまい、すぐに解雇されてしまうのだ。そしてある時、夫婦同時に仕事を失うことに…。
パソコンのサイトで新しい職場を探す智子だが、なかなか見つからない。そんな時、智子はふと“市議会議員”と検索。ニュースで政治活動費を不正流用した市議会議員を見たからだ。すると、智子が暮らすあおば市の議員当選率は8割以上と知る。智子の職探しより高確率で議員年俸は智子には夢のような額。すぐさま智子は公平に立候補宣言する。
フジテレビ「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?」公式サイトより引用
ツッコミどころ満載すぎる
いちいちカメラ目線で話すのなんなの?誰に問いかけたいの?『セシルのもくろみ』なの? そんで、『セシルのもくろみ』でもヤンキーっぽい主婦が読モになるという無理のある設定でひと悶着あったのに、中卒でお金目当てで政治家めざすとかどこにも書いていないけどコメディ?コメディなんだよね?きっと。そう思わないとみていられないわ。
主人公の名前「佐藤智子」は一般的な名前として狙っているの? ドラマの役名としてはあまりに普通過ぎてどうよ!と思ったし。
脚本はオリジナルっぽいけど、なんだかツイッターとかSNSコメをツギハギしたようなありふれたセリフ。ドラマに世情をいれこむ手法はアリだけど、こうもたくさん並べられてねじ込まれるとうっとおしく感じる。
キャスティングもー、朝ドラキャストはもちろんだけど、あまりにもメインキャストが濃すぎてお腹いっぱい。なんでもかんでも人気俳優だせばいいってもんじゃないと思う。直近でドラマに出てる人ばかりで固めて、メインキャストと脇役のバランスがとれてない気がする。いかにも若者と主婦層狙い、ああ!それが月9の宿命だから!
イケメンの裸をみせればいいと思っている
今どきのドラマは濃厚なラブシーンがなくなっているにせよ、高橋一生のシャワー(スローモーションだったよ)&ベッドでの抱擁&上半身裸シーンや、田中圭のムダにカメラ前でのお着替えシーン、あれらはもう女性狙いなんでしょうが、そこまでするなら毎回二人にシャワー&お着替えさせて視聴者サービスするがよろしい! それだけでもそこそこ視聴率に貢献するんじゃないの?
てか、高橋一生の裸でバックハグシーンはたまらん! タイマーが鳴って時間になっても離さないところとか刹那的でよかったけども! お金あるなら延長したらよかったのに~!
主人公家庭の貧乏設定がおかしい
保育園の送り迎えは電動自転車じゃないと貧乏なのかって話。なにその設定。ママチャリは坂道はたいへんだろうけど普通の自転車だっていいじゃない。むしろロードバイク趣味の人からしたら山越えコースとして親しまれるくらいなのに。まるでよくわからない変な設定。
食卓で卵焼きを食べるとき、ステーキの想像しながら食べるのに、ネットする通信費やお菓子とビール飲み食いしながらゲームする余裕はある。お菓子とビールの頻度を減らせば肉買えるっての。お金のかけ方がどこかおかしいところが貧乏といいたいのだろうか? 公団住宅で夫婦二人とも正社員ではない働き方だととしても、肉を食べられないほど困窮しているっていう設定が苦しい。無理にセリフにステーキステーキ組み込まなくても、セットや衣装で十分表現できるんだから、「わかりやすく」にこだわりすぎなんじゃないの?って思ったわ。
お金目当ての立候補に共感できない
「市政エンターテイメント」と名を打ってるけど、ドラマ『リーガル・ハイ』みたいに、善悪関係なく弁護する立場はお金次第!くらいのコメディタッチにしてもらったほうが気楽に観れる気がするのよ(あの作品はコメディとシリアスのバランスが絶妙だったし、フジテレビの中でも成功例なんだから。やっぱり脚本次第かなって思っちゃう) コメディにでも振ってくれないと、どれだけ女性の働きにくさだとか社会の不満を並べられても、お金目当てで政治家目指すといわれた時点で共感できないんだもの。
昨今の政治家は、最初は立派な志があったとしても、政務活動費を適切に使わずに私腹を肥やす人が存在することを思えば、金目当てで政治家になった人だって大差ないわけで、むしろ同じ穴のむじな。せっかく社会風刺的なセリフが多いんだし、完全なシニカルコメディにしてくれたら楽しめそうなのに・・・。テレ朝の『オトナ高校』くらい派手に振り切ってほしいなー。
「またバブルでも来ないかなぁ~」
・・・という田中圭のセリフはフジテレビの心の声に聞こえた。来てほしいでしょうね~バブル期絶好調だったその幻影が消えないんでしょうか。視聴率を気にして叩かれて、プロデューサーが視聴者に媚びたくもなりますよ。ドラマのあちらこちらから「どうだ、これならいいだろう~嬉しいだろ~共感するだろう~」という押し付けがましさを感じ取ってしまう、残念ながら。そんな狙いはわかっている!わかっているけども、高橋一生のバックハグにはやられた。そこだけは術中にはまってあげるフジテレビ。こうやってまんまと来週も裸目当て・・・いやいや高橋一生目当てにみてしまいそうだ。
そういえば、本当に当選確率80%らしいですね、政治家。
私の年齢からでもやれるかもね。