anko alive

おほほほ、ここはドラマ・映画の感想を語るための私の城♪ 

【カネ恋】1話感想:ただのラブコメではなかったよ!三浦春馬の多彩な演技てんこ盛り

f:id:ankoalive:20200918175137p:plain

あらすじ|TBSテレビ 火曜ドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』

※公式サイトより

 

三浦春馬の遺作となったドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』、略して「カネ恋」がスタートしましたね。民放連続ドラマでは『TWO WEEKS』以来のドラマ出演(今年8月のNHKドラマ『太陽の子』は良かったよ!)。

 

正直、民放ドラマの三浦春馬の扱いは、まだまだ「イケメン俳優あてておけばOK」的な制作側の思惑というか、民放ドラマが若年層向け恋愛ドラマが主流なので仕方ないといえば仕方ないのだけど、どうしてもそういう下心を感じるのよね。

 

今回のドラマも『逃げ恥』を輩出した火曜10時で人気枠でもあるし、事前の番宣からしてポップな色合いで女性ウケ狙いなんだろうなという感じだし。脚本は、『凪のお暇』の大島里美さんオリジナルというところは気概を感じるのだけど、あのポップな演出(カラフルなテロップが画面に出てくるやつ)が鼻につくし、BGMがどこか星野源っぽいし、逃げ恥路線というか二番煎じ感が否めないわけよ。

 

設定からして清貧女子と金持ちボンボン浪費男子のラブコメという、ああもうそういう極端で異質な性格同士をかけ合わせるパターン。同じクールの前作『私の家政夫ナギサさん』も年の離れたおじさん家政夫とかさ、なんでかんで観ましたけど、ギャップがないと視聴者の気を引くドラマにならない時代になってきたんだろうかねー。

 

いくら三浦春馬ファンの私でも放送前の番宣印象は私の中では最悪。それでも、近年の活躍と演技力に定評がある松岡茉優とのW主演ということもあり、ドラマ『オトナ高校』でコミカルな役をやりきった三浦春馬に免じて、先入観だらけだけれども1話だけは観ようじゃないかと心して観てみたわけよ。そうしたら大いに期待を裏切られた~~。

以下、ネタバレがありますので見ていない方はご注意を!

 


導入部分の演出というか安っぽいセット感ががっかりだったのと、今どきあんなステレオタイプなボンボンキャラいるのか?と思うような違和感だらけの慶太(三浦春馬)が残念と思いきや、物語が進むにつれて、お金にまつわる設定やキャラクター配置がなかなかおもしろくなっていく(ていうか無駄にキャスティング豪華。父親が草刈正雄って三浦春馬の父親役ならこのくらいイケオジじゃないといけなかったのね)。

 

とにかくお金周りのあるあるネタをしっかり入れ込んでいる。経理の話から経費精算、ノベルティの転売、経費をごまかす方法の細かさとか。社会人なら大なり小なり交通費横領経験あるあるでしょう。

 

北村匠海演ずるガッキーがまたいい味でてる。やり手営業職でありながら、お金に困窮している具合とかかなりリアル。北村くん、ますます実力ついてない?

 

ドラマ中盤からちょっとしたサスペンスだったよね。玲子(松岡茉優)が転売の犯人を突き止めようと、ガッキー(北村匠海)の領収書から異変を感じ調べていくことで、ノベルティ転売じゃなくて横領してたことに気づく。玲子のクールな判断というかほころびを見つける能力がハンパない。ここだけでも「経理部・九鬼玲子の事件簿」とか火サスのようなタイトルが浮かぶくらいサスペンスしてたわね。

 

何気に世相を盛り込むのは野木作品にも通づるところがあるなと思ったわよね。親の事業がうまくいっていない、奨学金の返済、弟たちが小さいという理由、それを「普通のこと」と言わしめるセリフがエグいじゃないの。

 

実際に奨学金返済に困窮しているニュースはよく見るし、それが「普通」というセリフになるくらい北村くん世代(だいたい25歳)は当たり前の世の中だと言わしめているんですよ。そこだけ切り取ってみても、ドラマでそれが前提になってしまう世の中ってなんなんだろうね。

 

ポップな始まり方に反して松岡茉優、三浦春馬、北村匠海の演技力でグッと物語に緩急がついていたのには驚いた。松岡茉優、やっぱりすごい! クールで冷静かと思いきや、感情こもった表情はもうまるで映画よ。ただのラブコメに見えない。

 

彼らのシーンは全部見どころと言ってもいい。慶太が玲子の自宅兼民泊所に越してきた時の部屋での会話、別のドラマかというくらい空気感が違ってて、この人たちのポテンシャルのすごさに思わず引き込まれてしまったじゃないの。演出とか音楽は好みではないにせよ、演技という点ではめちゃくちゃ見応えある。

 

そしてそして三浦春馬の表情みました? 奥様! 元カノに甘えるシーンとかファンからしたらよだれものだったし、玲子との会話で親の話をして曇らせる表情とか、蕎麦屋で小遣い帳を書くシーンとか、ジャケットを脱がされるときの顔とか、もーーーー微妙な心情の変化をきちんの演ずるのが三浦春馬なのよ!!

 

そしてなんといってもクシャッとした満面の笑顔ったら!!! 本当に本当に本当に素晴らしい逸材なのにもういないなんて残念でしかたがない!!!  やっぱり演技をしているときの三浦春馬は最高だ。もっといろんな作品が観たかった。

 

1話のラスト、ずーっと清貧さを押し出して180円のかけそばに幸せを感じている清貧女子・玲子が、まさかの推しに浪費するというオチ。こーれはおもしろい。これでもかと貢ぐ玲子のギャップがたまらん。まさにオタクのような貢ぎ方よ。浪費男子である慶太にまで浪費と思わせてしまうというところも滑稽だよね。同じ浪費家でも使い方が違うと異常に見えるということか。


結局のところ、登場人物たちはみお金に対して「ほころび」だらけってことなんだよね。玲子が清貧なのはそうなる事情があってのことだし、その影で好きなことにはがっつりお金をかける。慶太はお金持ちボンボンというベースがあって経済観念がないところからお金を学んでいくのだろうし、ガッキーは生活そのものがすでに困窮状態でお金のやりくりしか考えられない。同じ会社で給料をもらってもいろんな人がいるものだ。

 

大きなテーマはやはり「お金」であり、なにが正しいとか、贅沢がダメとか清貧が正しいという着地点で終わらないでほしいと思ったわ。最終的には経済的観念のすり合わせがうまくいかない限り、密な関係にはなりえないので、それぞれのキャラが影響し合って価値観をすり合わせていくのかなと予想。

 

とはいえ、諸事情で強制的に4話で終わる脚本に書き換えられたというwiki情報あり。そうよね。三浦春馬の代役なんているわけないもの!

 

改めて公式サイトのあらすじをみると、けっこうキャラ設定や背景が細かくなっていて、これは諸事情があったにせよ、4話で終わらせるのはもったいない。

 

www.tbs.co.jp

 

 

これは背景や設定の濃さからして、本当はエピソード10~12で観たかったわ。なんなら元脚本はそのままで再キャスティングして、ネトフリあたりでオリジナルドラマ作って欲しいくらいよ。

 

ウジシマくんほどダークじゃなくていいから、慶太の経済観念のなさはもう1話でよーくわかったので、玲子の父親の事件の回想詳細とか、玲子が憧れる早乙女が実は裏で金の亡者で貢物を転売していたとか、ガッキーが金策のためYouTuberかライブ配信で投げ銭もらうとか。

 

そういうキャラの深層設定の物語がみたいし、もしかしたらそういう設定あったかもしれないけど、この先が4話までしか作られないことを思うと、表現しきれないことは残念でしかたがないですが、三浦春馬の遺作を、完成品ではないにせよかたちにするために尽力し、世に送り出してくれたことは感謝しかないです。TBS、制作陣のみなさま、ありがとうございます。

 

一番最新で最後の三浦春馬に出会えたのはファンとしてうれしいけど、やはり30代、40代になった三浦春馬の演技も観たかったなーーと心から思ってしまった。本当に。

残りのエピソードも心して楽しませてもらいます! 

 

春馬あああああ~~~~~! なんでもういないのおおおお~~~!

 

スポンサーリンク