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【半分、青い】第1週~第3週感想:主人公は佐藤健ということでよろしいか?

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Bong Grit | Flickr

 

4月から始まった朝ドラ「半分、青い」。個人的には主人公のルックスは好みではないけれど、主題歌が星野源、脚本が北川悦吏子というラインナップ、これは要チェックでしょ。

北川さんといえば90年代、日テレとフジテレビを主戦場としてヒット作を連発し、「恋愛の女王」といわれていた方。近年は難病を煩った経緯からか、執筆本数は少なく単発のスペシャルドラマを数本執筆。健康状態との兼ね合いもあるでしょうし、かつてのような勢いはもう厳しいのかなぁと思っていました。

そこへ、2016年にNHKのドラマ「運命に、似た恋」で久しぶりの連続ドラマ、そして今回、朝の連続テレビ小説担当ときたじゃあありませんか。大いに期待したくなります。

北川さんのドラマは、ご自身の持病や左耳失聴から、それらをベースにしているともいえる「人に寄り添うセリフ」や、人の持つ違いや障害といった「差」をしっかりキャラとして際立たせつつも、違うからこそ寄り添いあうという優しさに満ちた脚本が特徴で、今回の朝ドラにもそのベースとなるものが色濃く反映され、片耳失聴(障がい含む)設定何回目だ?と思わず空を仰いでしまいました。

 

以下、ネタバレご注意ください!!

 

 

 

まさかの胎児スタート

スタートしてまず度肝を抜かれたのが、主人公がまだ産まれていないこと。主人公はのちに片耳が聞こえなくなる鈴愛と、同じ日同じ病院で産まれた律。そのエピソードが第2話。たいてい朝ドラのお約束として、第1週は子供時代を描いて、第2週で青年期へ移り変わるのに、まさか胎児スタートとは恐れ入った。

このまま子供時代は第1週でおわるのかと思いきや、まさかの第2週も子供時代。律が喘息で閉じこもりがちだったのを、鈴愛がマグマ大使を呼ぶように笛を吹き律を呼びつける(子供の頃の意識って喘息だからなんなの?という感覚だったんだと思う)様子や、鈴愛の片耳が聞こえなくなるエピソードまでを丁寧に描く必要があったのだと、第3週すぎた今ならばよーく理解できます。

 

第2週の中盤、鈴愛の片耳が聞こえなくなるエピソードになるんだけど、主人公の感じ方、母親のうろたえる姿、周りの反応、ひたすら優しい家族やご近所さんたち。まるで「ひよっこ」の岡田脚本みたいなあたたかさ。(※北川さんは93年に「チャンス!」というドラマで実際に岡田惠和氏を含む他3名と一緒に脚本書いていました)

片耳が聞こえなくなるということに対して、母親が落ち込むセリフはあっても、全体的に悲観的に演出をしないところが好感もてるところ。鈴愛が聞こえない耳の方を「こびとがいる」と明るく表現し、律が片耳が聞こえないというのはどういうことか、自分なりに検証して寄り添ってそのまんまを受け止めてあげるシーンや、鈴愛が律の前で初めて涙を流すシーンが第2週にして名場面! 号泣~~~! 朝ドラでこんなに早く涙したことないわよ。

第2週で律と鈴愛の二人が寄り添い、小さな絆を紡いでいたことを濃密に描くことで、大人になって成長していく二人の機微を印象的に表現できるし、「ちゅらさん」方式みたいに、大人になってからくっつくパターンにもっていきやすい。きっとそうなるんでしょうけども。

 

ここまで朝ドラ「半分、青い」をみてきてふと思い出したのが、1996年のフジテレビ月9で北川さんの大ヒット作「ロングバケーション」。木村拓哉と山口智子主演のラブストーリーで、結婚式をドタキャンされた山口智子が、その相手のルームメイトだった木村拓哉の部屋にやむを得ず同居するところから関係が始まるんだけど、どちらも好きな人がいる展開だったりそれを応援しあったり、それがだんだんにかけがえのない存在になっていくという、なーんか今の朝ドラもその路線で落ち着きそうな予感します。

 

 

 

佐藤健に全部もっていかれた

北川悦吏子作品をみまくったF3層(アラフィフ世代)は、どこか懐かしさを感じているでしょうね。なんといっても、北川作品は男女の心の機微が絶妙で、ここまで気持ちが溢れてきているのに言えない~みたいなもどかしさとか、相手を思う切なさや優しさがうまく表現されているんですよ。セリフもそうだし、演出とかカット割りもそう。しかも高校生くらいの恋愛なんてもーーー純粋でキュンキュンくる~~。

たとえば、第3週の律が弓道女子をみて恋に落ちるシーンがもうーーー鉄板というか、主役の鈴愛の存在忘れて佐藤健のドラマかと思うくらいの恋愛描写。少女漫画のようなありがちな展開だとわかっているのにキュンキュンさせる。そうかと思えば、鈴愛の初デートにアドバイスしたりため息ついたり(すっかり主人公より律のドラマになっている気もするけど)、律にとって幼なじみの鈴愛と恋に落ちた弓道女子への気持ちがあっちこっち揺れ動くのも今後の見所でしょう。

 

佐藤健、さすが主役級の演技力で主役を食っていましたね。どうしても知名度からしてヒロインの永野芽郁より有名だし、経験も豊富。たたずんでいるだけで絵になるルックスなので、正直、鈴愛の存在がどこかへいってしまうほどの律という役の存在感がすごい。このドラマ、W主演てことでいいですかね?

 

 

バブルの頃と変わっていないこと

音楽や小物、バブル時代あるあるがやたら埋め込まれていて、「あまちゃん」テンプレかってくらい設定詰め込んでいますよね。他局だろうがなんだろうが当時流行った「ベストテン」「ねるとん」「イカ天」とかテレビ番組も容赦なくぶっ込み、サンバランドを誘致しようとしている契約社員・小倉(佐藤江梨子)が「元ハウスマヌカン」で貧乏暮らししているとか、不動産バブルで浮かれる田舎町もバブルあるあるのひとつ。あのころ、田舎に変な建物できたり、変なモノ寄贈するとか、お金の使い方を知らない田舎者がいきなり成金みたいなことをして無駄遣いするという市町村がごろごろあったんだから! 

とにかく、しつこいほどのバブル描写をみていて、なんだかなーと思ったことがひとつ。「契約社員で女性」というだけで、同じ会社で仕事をしているのに社員が泊まるホテルよりも質が悪いところに宿泊させられている設定。

実際に男女雇用機会均等法が1985年に制定、1986年に施行され、女性の雇用環境の変化や転職や派遣労働も男女の区別なく働く機会を平等に設けましょうよという意識が一般的になり“はじめた”時代。法律は変わってもすぐすぐ男尊女卑な意識がかわるはずもなく、ドラマで描写されたように契約社員で女性というだけで、どこか格下な扱いをされるということがざらにありました。今でこそ差別的なことはだいぶ減ってきているでしょうけど、最近のアラフィフ世代じじいのセクハラ問題をみていて、法律変わっても(平成9年にはセクハラ防止に対する義務の規定もできたのに)、じじい、おまえらぜんぜん変わってねーなと思い、そこだけがなんだかもの悲しく感じてしまいましたよ。

 

とにかく、サンバランドはこのまま誘致されるのか、それとも泡となってはじけるのか。この先どうなるんでしょうね~

 

 

星野源「アイデア」に込められた優しさ

主題歌が星野源というだけでしっかり聞き入っているのですが、曲もさることながらタイトルバック映像も曲にリンクしてて、観ていて楽しいんですよ。

失敗したであろう崩れた目玉焼きの上や焦げたパンの上にラップをかけて可愛いイラストを追加する、電線や日常生活もちょっとした「アイデア」を加えることによってこんなに楽しくなるんだよ、つまり、片耳が聞こえないことで日常生活の音はすべてモノラルだけれど、アイデアひとつで素敵になるよというメッセージが込められているのよ。


そして「逃げ恥」の主題歌「恋」では「夫婦を超えていけ」だったけれど、「アイデア」では「すべて超えて届け」と表現。なにかを超えるという星野源独特の言い回しは、根底にある人類愛というか、生きることへのエールを深いところから願っているような歌詞。明るくPOPな曲なのに泣きながら笑っちゃうようななんともいえない優しさで包まれます。朝ドラをリアルタイム永友各、録画で観るときはたいてい主題歌はスキップさせるんだけど今回はそれができない、てか、したくないくらい好きな曲です。

 

youtu.be

 

 

トヨエツ、来たー!

第4週の予告で、北川作品によく出ていたトヨエツ(豊川悦司)でてるじゃないのおおお~~!? 95年のドラマ「愛しているといってくれ」で聴覚障害をもつ役柄で主演を務めたトヨエツ。余貴美子も出ていたわね。常盤貴子も出たらアラフィフ視聴者的にはコンプリート(なにが?)なんだけどな。

 

 

今回は人気漫画家の役どころらしいけど、予告の風貌をみるかぎりでは、髪ボーボーでまるでオッチョ!(by20世紀少年) いかにも一筋縄でいかなそうなクセのある感じ。偏屈そうでとてもいい! トヨエツは変人とか異端な役が合っているのよね。

 

 

 

ああ、もう、アラフィフ世代をいろんな意味で刺激する朝ドラなので、今後も話題に事欠かないドラマになることでしょう。最後まで続けて見られそうです。まず、トヨエツの変人ぶり(と勝手に決めつけている)を楽しみにしよう。