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【ゲーム・オブ・スローンズ】シーズン8-6最終回感想:落ち着くところに落ち着いた面々

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Game of Thrones Season 8 | Trailer, Photos, Guides & More | HBO

 

前回の記事の続きです。

 

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重ねて申し上げますが、ネタバレ全開です。

観ていない方は、観てからお読みくださいね。

 

 

 

 

新しい王が決まる

個人的には、GOTの流れ的に女性がトップを争い合うのも新時代的かなと思ったし(S6で各地の女性領主たちが集まったシーンのときがにそう思った)、そうあってほしい気持ちもあったんですよ。普通にジョンが血統による王位継承権によって王座についたとしたら、予想通りすぎてなんだかなと思うし、それでは旧来とかわらない流れになってしまう。そういう意味では、最終回後半のドラゴンピットのシーンはまったく新しい展開すぎて感動したわ。

 

ジョンの処遇について、いろんな立場のものが主張し合い、譲らないシーン。それが、ダヴォスの「もう互いの喉を切り合うのはたくさんだ」という言葉からはじまり、まずは相手を尊重し、恩を返そう、よりよき道を探そうとするところが本当のテーマだったのかななんて思ってしまった。殺し合うのは簡単だけど、よりよき道を探すって、実は一番難しいことな気がするし。

 

捕虜になっているあいだに誰が王にふさわしいかずっと考えていたティリオン。代々の王たち、そしてデナーリスさえも、もはや今までの制度ではろくに機能しないことがわかったわけだ。軍、金、旗、血統、土地、ジェンダー、身体的特徴など何の意味もない。もう誰かが勝者、正義、血統だとかそういうことじゃない。王の息子が必ずしも正しい王とは限らない。大事なのは物語だと。

 

デナーリスが壊したかったのはその権力の輪だったことを汲むところも、ティリオンのグレイワームに対する思いやりなんだよね(というか、知力というか、説得力というか)。そのことを完全に納得はしていないけど、理解したかのように表情が変わるグレイワームもよかった。

 

物語は誰も傷つけないし、一番全ての物語を知っている守り人であり、世継ぎも作れないブランが適任だと推薦する。ブランが王に選出されるくだりは、うわーっといろんなことが昇華される思いがしたし、鳥肌がたったわ~~~~。自分もずっとGOTを観てきて、最後まで「生き残った」ものとして救われる思いがしましたよ。

 

さらに、サンサが先の戦争で傷ついた民衆を考えて、今までと変わらず自主の王国のままでいる方向を示したことや(それで六王国ってことになるんだね)、それを了承する諸公たちが清々しい。

 

ブランはそのことすらわかっているっていうのがもう! さらに、ブランが王の手にティリオンを指名するところがまた泣けるじゃないの。「正義」に忠実で罪を犯した者は許さないグレイワームの気持ちを汲んで「多くの罪を残りの人生で償ってもらう」と返しつつ、ジョンの処遇もナイツウォッチ=終身刑という納得するかたちにする。サンサもそうだけど、ブランも本当に慈悲深いなぁ。

 

誰をも納得させるということは非常に難しいということもわかる場面よね。納得していなくても、互いに折り合って均衡を保つしかない。ここだけは新しい王になったとしても、考えの違う人間たちが存在している以上、変わらない側面ではあるよね。

 

ドラゴンピットに集まった各地の諸公たちが、揃いも揃ってちょっと頼りないっていうのもいい。それこそが、力で支配するやり方が終わったことを意味すると思いませんか。誰かが飛び抜けて強いわけでもなく、対等に意見を言い合い、折り合いを付けていく。

 

グレイジョイ家のヤーラは、強権的な部分を引き継いでいそうだからそこは別格としても、弓矢が下手くそで場の空気が読めないタリー家のエドミュア、ついこの間までママのおっぱい吸ってたアリン家のロビン、落とし子から一転バラシオン公となったジェンドリー、まだ若くて生意気そうなドーンのイケメンくんなどなど、今戦争したら、旧デナーリス軍にすぐ負けそうな面々なのよ。

 

だけど、ティリオンが目指している世界は、互いに認め合って、過ちを犯しても許し合う慈悲深い世界。弱いとか足りないものがあってもいいということを表現するにふさわしい面々じゃありませんか。

 

 

落ち着くところに落ち着いた面々

ブライエニーとポドリックの役割が素敵すぎる!! S8-2でもブライエニーの役割のスゴさを感じたところだったけど、こんな優しいラストまで用意してて、これで死んだジェイミーも草葉の陰で喜んでいるに違いないよ。

 

女性でありながら騎士になり、ジェイミーによって愛することを知り、女になり、最後は女性初のキングスガードになる。GOTに出てきた女性キャラの中で、サンサ、ヤーラは最終的に領主になったけど、身体的特徴(大きい体格)を持ちつつ、女性としての成長を見せてくれた魅力的なキャラクター、ブライエニー。ジェイミーの騎士としての歴史(物語)の続きを書き加えるところがなんとも感動的で泣けるシーンだった。

 

書物の記録は「キングスレイヤー」止まりだったジェイミー(ずっと捕虜だったしね)。ブライエニーとの旅により、ジェイミーの尊厳や功績は取り戻され、しかも、騎士として立派に最後を迎えたことを書き加えられたところは、ブライエニーにしかできないこと。

 

ウィンターフェルでジェイミーとあんなつらい別れをしたはずなのに、ブライエニーの人としての潔さが素敵。GOTの中でも唯一といっていいくらい穢れのない人だ。ぜひとも書物に「女性初のキングスガード」としてブライエニーの物語を残してもらいたいわ。そんでもって、小評議会はブライエニーを騎士として認めた度量があるくらいなんだから、キングスガードは結婚できないというルールも改正してほしいわね。産休・育児休暇ありでお願いします。

 

ポドリックもブライエニーによって騎士になれるくらい剣術の腕は上げたけれど、元々ティリオンやブライエニーの従者として仕えてきたわけだし、そっちのほうが合っている。キングスガードよりもブランの世話をする人としてぴったりじゃん! ずっと脇役すぎるくらいの脇役でいつ退場するのかなと思っていたのに、なぜか最後まで生き残っていたのは、ブランをお世話する係になるためだったかー! だとするとこれも鳥肌ものよ。

 

本当に生き残った人たち全員、収まるところに収まったよね。ブロンもウィンターフェルで脅してたくせに、ちゃっかりもらうもんもらって要職に就いてるし、サムもいつのまにかグランドメイスターだってよ。新しい小評議会がめっちゃ内輪ノリ! ちょっといい感じの終わり方なんだけど、全員が納得したわけではないのはグレイワームのジョンへ向けた表情でわかるし、アンサリードやドスラク人たちは下手すると今後戦争を起こしかねない懸念だってある。決して安堵できない、むしろ緊張感が残ったままの六王国。ああ、10年後が観たい!

 

最後、これが正しかったのか?とジョンとティリオンの会話にあったけれど、その瞬間瞬間は、そのときベストな選択をし続けるほかないんだよね。なにを持ってして正しいか間違っているのか、その都度問うていくのが人生なんだなーと、こちらまで思いにふけってしまった。

 

そのとき正しいと思って決断しても、あとで間違いに気付くかもしれないし、間違った選択が実はのちのち難を逃れることだったり、見方によってまったく異なってくる。常にそのときの一番「よりよきこと」はなんなのかを選び、進んだ先でまた選択し続ける。私たちの人生も同じ。

 

シリーズ通して一貫した悲惨さしかない物語を、シーズン8はことのほか哲学的(スピリチュアル的)で、ブランの存在が慈悲と許しですべてを包括した終わり方は、勧善懲悪ではない新しい時代を予見させるし、私は好き。ま、シーズン8は展開が急ぎすぎて雑になってきていたのは私も感じたし、他の視聴者の不満だった気持ちもわかる。回収されていないであろう伏線も宙ぶらりんなとこあるし、時間軸もおかしくなってはいた。だからって、署名運動まで起こすアメリカ、いろんな意味で凄いな。

 

ストーリーは完結してしまったのでGOTロスではあるけれど、まだまだ熱は終わらないわ。今後の楽しみは日本語吹き替え版よ! 森川さんのティリオン吹き替えが楽しみなのよ! ちゃんと日本側で独自に翻訳し直しているだろうし、字幕版で感じた違和感もなくなっているでしょう。もっと映像に没頭して観られる楽しみが残っていると思っているので、そちらを支えに生きていこうと思います。

 

それまで、また最初から観ようっと!

 

 

 

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