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【ハケン占い師アタル】4話感想:中高年は気をつけろ「年寄りの三種の神器」を持ってはいけない

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James_Seattle | Flickr

 

今期冬クールは不作といっていいほどのドラマが多い中、かろうじて観ている数少ないドラマがこの『ハケン占い師アタル』。相変わらずの遊川節炸裂といったかんじで、歯に衣の着せぬクズで闇なセリフでガンガン責める脚本。過去作『家政婦のミタ』『○○妻』『過保護のカホコ』にもあるように、特殊な事情の主人公がクズのような周囲をとりまとめていくプロットは似ている印象があります。

 

この流れでいくとストーリー展開もなんとなく予測つくし、どうもテレ朝独特のチープなB級感は否めず。相変わらずドラマタイトルは奇をてらってるなと思いつつ、人間の闇とか歯に着せぬ辛辣なセリフが毎回癖になってしまうという不思議な魅力。

 

初回を観た後もうやめようかなと思っていたんですけど、間宮祥太郎と志尊淳ちゃん目当てでみているという、すっかりテレビ局側の思うツボ。そこからなんでかんで今期数少ない継続視聴ドラマになっています。

 

以下、ネタバレが含まれます。観ていない方はご注意下さい。

 

 

 

過去の栄光は諸刃の剣

もうさ、初回は「ハケン」というカタカナ表記からして、篠原涼子主演ドラマ『ハケンの品格』をもじったんだろうなと思ったし(『家政婦のミタ』と同じ手法よね)、あのドラマが大好きすぎて何度も観ているファンとしては、オープニングの既視感がすごかったのよ。

 

※『ハケンの品格』大好きすぎて、今もときどきDVD観ます。大前春子のスーパー派遣ぶりが観ていてスカッとするんです。たぶん、今観ても働くとはなにかを考えさせるきっかけをくれます。(Amazonビデオでも視聴できます)

 

主人公のアタルちゃんは、社会に出て働くのすら初めての普通の女の子なのに、いわれたことはテキパキとこなして仕事できる人設定(カホコとは違うのね)。過剰に人に干渉せず(そうできないワケもあるのだが)いつもにこにこ。『ハケンの品格』の大前春子のようなスーパー派遣というわけでもないし、マネージャーの安田顕も出てこない。そういえば、大前春子の部署の社員役で板谷由夏さんが出ていたから、よけい既視感あったんだわ。

 

キャストの役名がみごとに山手線というのもお遊びなんだろうけど、神田、目黒、品川、上野とそれぞれが抱える闇を完全上から目線で占い(というか霊視だよねあれは)で指摘していく。これがまた、どのキャラも(間宮くん以外)自分の中にあるかけらのように見えて、毎回観た後は自分反省会になってしまうのよね。特に前回の志尊淳ちゃんの回は、仕事に文句ばかり言う新卒社会人の話で、新卒ではないけど、仕事に対するネガティブさは人ごとに思えなかったのよね。

 

そして、4話。ああいうおっさんいるいる!といいたくなるような、プライドが高く、傲慢かつ傍若無人な上野(小澤征悦)。カタカナ言葉が多いことからオッケーバブリー世代なんだろうな。出世からは外れたのに過去の栄光にすがって偉そうに威張る。なんてぴったりなキャスティングなんだ!と思ったわよ。私が若い頃から今に至るまで、ああいうおっさん大嫌いなので、アタルちゃんに成敗されろ!と思いながら観ていましたね。

 

上野は普段から自信家で高圧的、説教好きだし、自分の当たり前を人に押しつける。仕事はできるんだろうけど強権的で、あれでは誰もついていかないし、嫌われるのも当然。

 

得てして過去に栄光があった人ほど、自分はできる人間だと思ってしまうし、ダメな自分を認めたくない。むしろ認めて欲しくて仕方がないんだよね。上野も本当はその栄光はそのときだけのものだと理解して、謙虚になれていれば未来は変わっていただろうし、出世もできたかもしれない。でも、過去の栄光をつかんで以来、傲慢になってしまったからこその未来、つまり現在を生きている。

 

やる気と自信に満ちあふれていた過去は、それはそれで輝いていたし、多少若さ故の強気も光を放っていたんだと思うけど、その光は見える景色ごとに変化していくもの。成功という光はずっと同じように続くものではないんだよね。

 

成功体験ってあったらすごいことだけど、それが変な自信過剰を呼び寄せたり、自分を見失う諸刃の剣になることもあるわけよ。「自分は○○に自信があるんだ」って無意識にそのことのに固執してしまい、ふいに変化に気付けなかったり、過去の栄光のまま現在にブラッシュアップできていなくて、現在に合わなくなっていたりする。成功体験はあくまでもそのときの成功であって、ずっと握りしめていてもあまりいいことないよね。

 

アタルちゃんの霊視によって(占いとはいえないよ)、上野は子どもの頃、マジシャンになりたくて人を喜ばせることが楽しかったことがわかった。それが、いつのまにか賞賛をもらうことが目的になり、ズルをするようになる。

 

純粋に人を喜ばせることと、自分が認められたいと思うことはまったく違うことだものなぁと、ドラマを通して考えてしまった。私も、喜ばれることよりも認められることばかりに意識がいっている気がして、すごく自分がこっぱづかしくなった。

 

あそこまで高圧的じゃないけど(自分では見えないし)、これじゃあ上野とさほどかわりがない嫌な中年だ。観ていて、あれは自分を観ている気がして苦しくなった。

 

 

年寄りの三種の神器

結局、アタルちゃんの霊視をきっかけに、態度を改めることにした上野。悪いところは教えてくれと素直になるのはいいのだけど、志尊淳ちゃんだけはあまり変わらないで欲しいというシーンがよかった。人間、そうそう性格は変わらない。志尊淳ちゃんも前回をきっかけに人の意見を聞く耳を持つようになったことで、高圧的な性格の上野でも仕事に対して正しい部分はあることを認めている。だから、その部分に関しては学ぶべきところでもあるし、そこはかわらないでいて欲しいと。

 

人間、そうそう簡単に変わらないし、いきなり素直でいい人になんかなれない。全部性格を変えろというのではなくて、ちょっとだけ気付いた分を改めるだけでいいのよね。今までのように強気でガンガンものいうのはいいから、自分でコーヒー入れるとか、人の意見も耳にしてみるとか、自分一人で生きているんじゃないことに気付くだけでいい。

 

うん。私も肝に銘じたよ。そして、今回の名言。

 

年寄りの三種の神器、「自慢話、説教、愚痴」これを止めること。

 

これはねぇ、私も若いときは目上の人に対して常々思っていたことだったけど、自分がいざ中高年になってみると、無意識にこれらが出ていることがあって、ちょっとショックでしたよ。

 

ああ、いつの間にか愚痴ってる!って。しかも、同世代の女性同士なんて悲惨よ。私はなるべく愚痴を言いたくないので言わないけど、周りのおばちゃんたちはこちらが聞いてないのに勝手に愚痴ってくる。仲のいい人同士ならいいけど、若い人に対しては止めましょう~! 

 

中高年になると前頭葉が加齢と共に退化してきて、思ったことを口にせずにはいられなくなるらしいので要注意です! 私も今まで以上に気をつけます。

 

来週はいよいよいつも定時で帰る田端さんの回。かなーりワケありらしいし、女性の社会進出や働くことへの問題提起回になりそうです。遊川さん脚本でどう切り崩してくるんだろう? 田端さんが大爆発する模様。あ~~楽しみ。

 

次回が第5話田端さんで、6話は大崎さん? 残りの回でアタルちゃんの謎が解ける流れかな?